高齢になると賃貸住宅に住みにくくなるのはなぜ?やっぱり持ち家がいいの?

高齢になると賃貸住宅に住みにくくなるのはなぜ?やっぱり持ち家がいいの?


 ※この記事は2019/5/12に執筆しました。

 

高齢になると、持ち家を手放して賃貸住宅で暮らすべきか、それとも持ち家に居続けるべきかを悩むことがあります。

 

持ち家も賃貸もそれぞれにメリット、デメリットがありますが、一般的には、老後は持ち家があった方がよいと言われることの方が多いでしょう。

 

しかし、持ち家は家賃を払う必要がありませんが修繕の必要はでてきますし、固定資産税もかかりますので、必ずしも住居費がかからないとはいえません。

 

また持ち家のまま亡くなると、遺族の相続手続きはかなり大変です。

 

一方で、高齢者の賃貸物件探しは大変と言われ、実際にも高いハードルがあります。

 

今回は、なぜ高齢者の物件探しが難しいのか、やはり持ち家の方が望ましいのかなど、老後の住居における問題点を解説します。

 

 

 

 

 

 

 

高齢者の賃貸物件探しを困難にしている理由

 

 

そもそも、なぜ高齢になると物件を探すのが難しくなってしまうのでしょうか。

 

年齢によって大変になるなんて、不平等な気がしますが、貸主の事情を考えるとそう簡単にはいかないようです。

 

 

 

 

体調不良や孤独死

 

最近のお年寄りは本当に元気で、わたしなんかは体力、筋力、気力ですら勝てる気がしません。

 

とはいえ普通は、高齢になると、その分体力は衰えていきますし、体調不良にもなりやすいでしょう。

 

特にお年寄りの一人暮らしの場合は、孤独死なども懸念する大家さんが多いようです。

 

孤独死は事故物件とはならないものの、処理に費用がかかったり、評判が漏れ伝わったりするのではないかと、大家さんにとっては不安材料です。

 

そのリスクが少ない世代に貸した方が安心というわけですね。

 

大家さんは別にボランティアで家を貸しているわけではありませんので、これは仕方のない事情です。

 

 

 

 

 

毎月の家賃収入

 

高齢者の方は年金がありますので、ある意味若い人よりも安定収入といえるかもしれません。

 

ただ、それも会社員として長く働いてきた人の話。

 

自営業だった方や、アルバイトを転々としてきたような方は満足な年金がありません。

 

重篤な病気を抱えているような方も、治療費にお金がかかりますので手元に多く残りません。

 

また、これから年金の額も減ってくることが予想されますので、その点でも不安が残ります。

 

大家さんが賃貸物件を保有する理由は、主に毎月の家賃収入になります。

 

つまりはビジネスなので、収入が不安定な高齢者の方は敬遠してしまうのです。

 

こちらも納得せざるを得ない事情といえそうです。

 

 

 

 

 

高齢者に家を貸すことは実は大家さんにとってメリットがある?

 

高齢者の方に家を貸すことは、デメリットばかりがフォーカスされてしまい、現状としては借りにくくなっています。

 

しかし、実は大家さんにとっては、高齢の方に貸すことはメリットが多いという声も上がってきています。

 

たとえば、高齢の方は夜中は寝ているので、テレビや音楽の音が大きいといった理由で隣人トラブルになることが少ないそうです。

 

人にもよるでしょうが、やはり働き盛りの方は夜型になりやすいですし、まだまだ性格が丸くないといった方もいるでしょう。

 

また、高齢になると仕事がなく時間があるので、共有部分の掃除など積極的に手伝ってくれることもメリットです。

 

これは本当にそうだなと思います。

 

私の祖父母は市営住宅に暮らしていましたが、若者たちが散らかしたゴミを片付けたり、生えっぱなしになっている雑草を抜いたりと、他の居住者のために活動していました。

 

家を留守にすることが多い働き世代の方よりも、近所の仕事や役割を担っていることは多いのではないでしょうか。

 

こうした情報が広がると、これから高齢者に住宅を貸してくれる大家さんが増えてくる可能性があるので、密かに期待しています。

 

しかも日本は超高齢化社会。

 

高齢者の方に家を貸せないということ自体が、時代にあわなくなってくるでしょう。

 

最近は高齢者が家を借りるサポート(例:大家さんとの交渉、物件探しなど)をしてくれる業者もあるみたいですね。

 

とてもいいサービスだと思います。

 

 

 

 

高齢になっても部屋を借りることは可能に

 

また最近はシニア向けの賃貸住宅も増えていますし、UR賃貸のように国が補助をおこない、住宅の改良などもおこなわれた物件もあります。

 

(物件数が非常に少ないのがネックですが、高齢者に優しい物件です。)

 

通常の賃貸物件でも、家族が近くに住んでいる、仕事をしている家族が連帯保証人になる、家賃債務保証を利用するなどの工夫があれば審査が通りやすくなります。

 

高齢化がこれだけ進む日本では、高齢者だから賃貸住宅に暮らせないというのは改善されつつあります。

 

大家さんの考え方も変わり、受け入れてくれるケースも増えています。

 

 

 

 

 

高齢になって賃貸物件に暮らすメリット

 

 

現在は持ち家だけれど、高齢になったら手放すべきかとお考えの方に向けて、高齢になってから賃貸物件に暮らすメリットをお伝えします。

 

 

 

 

暮らしやすい場所を選ぶことができる

 

高齢になると、病院やスーパー、ドラッグストアなどが近くにある方がよくなります。

 

車も段々と運転できなくなりますので、徒歩で行ける距離なのか、バス停や電車の駅が近いのかなどもポイントになるでしょう。

 

運転できる状況だとしても、昨今の高齢者ドライバーによる事故多発を受け、早々に免許を返納したいと考えることもあるはずです。

 

持ち家の場合は郊外で駅から離れていることや、車を使うことを前提とした場所にあることが多く、そこで暮らし続ける以上、周辺環境を変えることはできません。

 

賃貸ならば選択の幅が増えますので、今の自分にあった場所を探すことができます。 

 

※関連記事

 

 

 

 

維持管理の煩わしさから解放される

 

家を1軒管理することは大変なことです。

 

掃除や庭の草むしりは体力がないと難しくなりますし、古くなった家はリフォームしないと安全性も気になります。

 

また持ち家だと自治会の仕事が回ってくる点もなかなか厄介です。

 

働き世代の方は仕事を理由に断ることもできるのでしょうが、高齢になって仕事をしていないとそう断ることもできません。

 

父も自治会の仕事をしていますが、「若い人はやりがたらないから、結局高齢の人ばかりがやることになる」と言っていました。

 

賃貸であれば、よほど広い物件を借りない限り、維持管理が大変ということはありません。

 

必要最低限の身の回りのことさえできれば、管理会社や大家さんが対応してくれます。

 

自治体の仕事も、基本的には持ち家の人たちを中心に行われることが多いので、ある意味気楽に生活できます。

 

※関連記事

 

 

 

自分が亡くなったときに子どもや孫が楽

 

持ち家の場合でも、自分が亡くなった後に子どもや孫が住み続けるのならまだよいでしょう。

 

空き家になって放置されることもなく、持ち家丸ごと片付けをして取り壊す手間も費用もかかりません。

 

しかし、現時点で子どもや孫が別の場所に暮らしており、亡くなった後に引っ越してくる予定もないのなら、持ち家はかなり大変です。

 

相続するにしても、相続人が複数人いればどうするのかといった問題もあるでしょう。

 

家は現金のように簡単に分配することができません。

 

賃貸の場合は部屋の中の物を片付ける手間はありますが、持ち家よりは随分楽ですし、退去手続きをすれば済む話なので相続の問題も生じません。

 

祖母が亡くなったときは、本人が余分な物も買わずにつつましい生活をしていたため、わたしたち家族は退去の手続きが非常にスムーズでした。

 

もっとも、これは、祖父母が生前、「子どもや孫たちには迷惑をかけずに生きていく」という意思を、単に口だけではなく行動で貫いていたことも関係しています。

 

※関連記事

 

 

 

賃貸にも当然デメリットもある

 

高齢になってから賃貸物件を選択する場合も、当然、デメリットがあります。

 

当面の大きなデメリットとしては、ご紹介したように物件を借りにくい点でしょう。

 

若い人が物件を探すときは、家賃、内装、場所など自分の条件にあうかどうかをあれこれ考えますが、高齢になると条件など言っていられなくなるかもしれません。

 

運よく借りられたとしても、定期的な収入からして十分に暮らしていける家賃でなければ、日々の生活に不安を抱える可能性もあります。

 

その点、持ち家でローンの支払いが終わっており、リフォームなどもせずに何とか住める状態であれば、住居の心配はそれほどしなくても大丈夫ですね。

 

このあたりは、家の状態やご家族の状況、意向なども踏まえつつ、自分の生活が楽になる方を選ぶことが大切になります。 

 

 

 

 

最後に

 

いかがでしたか?

 

今回は、高齢になったときの住居の問題について、賃貸と持ち家のどちらがよいのか、また賃貸が借りにくい現状などについてもお話しました。

 

持ち家でも賃貸でも、今暮らしている場所に一生住めるとは限りません。

 

しかし住居は生きていくうえでもっとも基本となる場所ですから、早いうちに情報収集や考えの整理をしておきたいものですね。

 


HOME プロフィール ご挨拶 最新情報