薬剤師の給与事情を解説。元病院の給与担当が薬剤師をすすめる理由とは?

薬剤師の給与事情を解説。元病院の給与担当が薬剤師をすすめる理由とは?


  ※この記事は2017/12/2に執筆しました。

 

「自分以外の職業ってどれくらい稼いでいるの?」

 

多くの方にとっての関心ごとですよね。

 

気になる職業別のお金事情について、求人業界での勤務経験と病院の給与担当経験から、今回は「薬剤師」にスポットライトあてて紹介していきます。

 

実は薬剤師、管理人が人生やり直せるならトライしてみたい職業の1つ。(理系で賢いなら...

 

理由は稼げる職業の1つだからです。

 

「薬剤師って本当に稼げるの?」「薬剤師の給与はどれくらいなの?」など、薬剤師のお金事情を探っていきます!

 

 

 

 

 

※この記事で書いてあること

子供に何かを学ばせたいなら薬剤師!薬剤師が優れている3つの点
正社員薬剤師の給与事情
パート薬剤師の給与事情
派遣薬剤師の給与事情
薬剤師になるためにかかる費用は?

 

 

 

 

 

子供に何かを学ばせたいなら薬剤師!薬剤師が優れている3つの点

 

 

今から薬剤師になるのは無理としても、子供に何かを学ばせたいと考えている方は理系を強化させて薬剤師を提案するのはいい選択だと思います。

 

何をもっていいかは人それぞれではありますが、職種としての需要、収入、働き方の選択肢、この3つに優れているからです。

 

どんな点が優れているのか1つずつ述べますね。

 

 

1.職種としての需要に優れている

 

薬剤師は医療系専門職なので、今のところ仕事に困ることはありません。

 

都心だと薬剤師のニーズが埋まりつつあるみたいですが、地方はまだまだ薬剤師不足。

 

次々と新しくできるドラッグストアでも薬剤師の求人を多数見かけることができます。

 

医師や看護師まではいかなくても、免許が強い職種の1つと言えるでしょう。

 

 

 

2.収入面で優れている

 

薬剤師の給与については後程詳しく述べますが、収入がいい職業です。

 

世間一般的にも薬剤師は比較的高収入のイメージがあるかもしれませんが、管理人は求人業界や総合病院の給与担当をしていて、薬剤師の給与や退職金にがっつり関わってきたので、やはりそう思います。

 

薬剤師って実は女性が多い(6〜7割くらい)職業なのですが、女性が稼ぐという観点から考えても、高収入職業の1つと言えるでしょう。

 

 

 

3.働き方の選択肢に優れている

 

薬剤師の働き方と言っても、正社員、派遣、パートなど、他の職業と同じです。

 

勤務先も、病院、薬局、ドラッグストア、場合によっては製薬会社などの一般企業といったくらいで、働く場所も限られています。

 

ではなぜ働き方の選択肢に優れていると言えるのか。

 

それは、「どの働き方でもしっかり稼ぐことができる」といった特殊性を持っている点です。

 

他職種の場合、派遣やパートになると正社員に比べて不安定だったり、がくっと収入が下がることが多いですよね。

 

ところが、薬剤師は違うのです。

 

この点も後程詳しく述べていきます。

 

 

 

 

正社員薬剤師の給与事情

 

では、薬剤師の給与事情を見ていきましょう。

 

薬剤師さんって、実際のところどれくらい稼いでいるのでしょうか。

 

まずは正社員薬剤師の給与について。

 

参考データとしては、人事院の「職種別民間給与実態調査」があります。

 

これ、わたしが病院の給与担当だった頃、データ収集と情報提供の業務依頼があり、けっこう面倒な仕事の1つでした。

 

とはいえ、管理人のような民間給与担当が頑張って集めたデータに基づいて作成されている(はず)なので、実態に即したデータではないかと思います。

 

平成28年度の調査結果によると、きまって支給される給与は314,086円、時間外手当は34,876円が平均です。※通勤手当を除いた額です。

 

ざっくり言うと、毎月35万円くらいが総支給額で、そこからもろもろ引かれると28万くらいが手取りになります。

 

ちなみに年齢別平均に見ていくと下記のようになります。※時間外手当と通勤手当を除いた給与

 

24〜28歳 256,265円

 

28〜32歳 280,381円

 

32〜36歳 307,188円

 

36〜40歳 331,319円

 

中略

 

52〜56歳 399,776円

 

※参照元:人事院「職種別民間給与実態調査」平成28年

 

正社員は賞与もありますが、夏と冬でそれぞれ2ヶ月分程度が水準なので、賞与は年間120万円くらいと見積もって、年収は500〜550万円といったところです。

 

もちろん、勤務先や年齢、役職など複数の要件で変わってきます。

 

 

 

 

薬剤師の退職金は実は医師より高い?

 

ここで、病院で働く正社員薬剤師の退職金事情をお話します。

 

管理人は病院の退職金担当でもあったのですが、病院で働く薬剤師の退職金って、実は医師より高いことがあります。

 

退職金は一般的に勤続年数に応じて段階的に支給率がアップしていく仕組みなので、長年働いた薬剤師であることを前提としています。

 

病院の退職金は大手の民間企業に比べればしれていますが、30年くらい勤務すれば1千万円くらいはもらえます。

 

なぜ薬剤師の退職金が医師より高いのか。

 

その理由は、医師の異動の多さと「退職金の上限制度」にあります。

 

医師は医局に所属して医局人事で動く人も多いため、数年単位で勤務先が変わることも普通です。

 

若い医師だったら、東京からかなり遠方の地方へ行くことも。

 

勤務先が変わるためその都度退職金も精算されます。

 

退職金の持ち運び制度も存在しているのですが、勤務先ごとに同じ退職金共済を利用していないと使えなかったりするため、持ち運びをする人は稀です。

 

退職金が都度精算されれば、医師としては長年働いていても、常に勤続年数の短い場合の支給率で計算されてしまいますよね。

 

一方薬剤師はこうした異動がなく、1つの場所に長く勤める人が多いので退職金も高くなるのです。

 

そして、退職金の上限制度も関係しています。

 

退職金は基本給に支給率をかけることが一般的ですが、退職金制度によって基本給に上限があります。

 

医師は基本給自体は高額ですが、ほぼ上限を超えてしまっているため、基本給×支給率をもらえるわけではなく、上限基本給×支給率となるのです。

 

で、この上限が薬剤師の基本給に近い水準なので、医師より薬剤師の退職金が多いということが起きるのです。

 

 

 

 

パート薬剤師の給与事情

 

 

続いては、パートで働く薬剤師の給与について。

 

薬剤師は正社員が多い職種ですが、中にはパート薬剤師さんもいます。

 

総合病院だと割合は低いですが、薬局やドラッグストアだと珍しくない働き方と言えるでしょう。

 

パート薬剤師さんの給与は時給ですが、各求人媒体で調査してみると、相場は2,000〜2,500円といったところです。

 

管理人が勤務していた病院はそこまで高くなくて、1,000円台前半からのスタートでしたが、病院は時給が低いので、薬局やドラッグストアを入れると2,000円台はごく当たり前です。

 

ここで考えたいのが、2,000円で8時間、月20日のフルタイムパートで働いた場合。

 

計算すると32万円になるわけですが、正社員とあまり変わりませんよね。

 

正社員給与は人事院のデータを参考にしているので一概に比較はできませんが、薬剤師はパートでも正社員との差が少ない職種なのです。

 

 

 

 

派遣薬剤師の給与事情

 

では、派遣薬剤師はどうでしょうか。

 

派遣といえば不安定で待遇も悪いイメージを持たれるかもしれませんが、薬剤師に限って言えば派遣はお得な働き方です。

 

これが管理人的に薬剤師をおすすめする理由の1つ。

 

派遣なので契約期間が短い、安定的に仕事に就きにくいといったデメリットはありますが、今は先が見えない時代なので、雇用の安定性がそこまで気にならなくなってきていますよね。

 

安定を求めても結局はどうなるかわからないので、時代に合わせて柔軟に対応していく力を磨くしかない時代だからです。

 

派遣薬剤師の時給相場は3,000円前後。

 

求人によっては4,000円もあります。

 

派遣薬剤師ってかなり破格の時給なのです。

 

時給4,000円で1日8時間、月20日勤務、残業なしで働いたとすると月64万円。

 

賞与がでない、交通費もでないとしても、かなり余裕をもった生活ができます。

 

本当にそんなにもらえるの?と思うかもしれませんが、派遣薬剤師の求人を見ると非常に高時給の求人がゴロゴロしています。

 

 

 

 

派遣薬剤師の時給が高い理由は?

 

派遣は他の職種でも、パートに比べて高時給ですし、月収で考えると正社員より稼げることがあります。

 

ただ、年収ベースだとやはり正社員の方が有利なことが一般的。

 

ところが、薬剤師は年収ベースで考えても派遣の方が有利ということが少なくありません。

 

薬剤師派遣がこのような特殊性を持っている理由としては、やはり薬剤師の人材不足があります。

 

「薬剤師は人材過剰」、こんな話題を聞いたことはないでしょうか?

 

薬科大学の新設ラッシュなどにより、薬剤師免許保持者は需要を大幅に上回っており、数字上は薬剤師は不足していないからです。

 

ただし、薬剤師免許を使わず仕事をする人や、女性が多い職業柄結婚や出産で第一線を退く人が多いことなどを理由として、実際の現場では不足しています。

 

特に、地方は顕著で、薬科大学がない地方もあったり、大手ドラッグストアチェーンが新店を続々とオープンさせていたりすることから、薬剤師が欲しいのです。

 

たとえ高時給を払ってでも。

 

派遣は即戦力スキルが大前提なので、正社員のように教育コストがかからないことを考えても、多少高時給でも利用価値があるのです。

 

 

 

 

薬剤師は時給がよく結婚して派遣やパートとして働いても高収入

 

薬剤師は女性が多い職業なので、結婚や出産を機に家庭を優先したい方もいるでしょう。

 

派遣にしろパートにしろ、時給がいい薬剤師は、結婚後も続けやすい職種です。

 

家計の助けどころか「がっつり」稼ぐことができ、派遣やパートなら残業も夜勤もなしが選べるため、家庭との両立がしやすいのです。

 

ただ、薬剤師は病院だと夜勤があったり、製薬会社だとハードワークになったりして、大変な仕事ではあります。

 

薬局やドラッグストアでも、少人数体制で人間関係が悪い職場なども存在しますので、手放しにおすすめできるわけではない点はお伝えしておきますね。

 

薬剤師の大変さはまた別の機会にお話したいと思います。

 

 

 

 

薬剤師になるためにかかる費用は?

 

 

そんなに時給がよくて結婚出産後も働きやすいなら、「子供に今から何かを学ばせるなら薬剤師っていいよなー。」と思う方もいるかもしれませんね。

 

管理人も姪っ子に勧めたいくらいです。

 

ここで問題になるのが教育費。

 

理系の薬剤師はお金がかかりそうなイメージではないでしょうか。

 

薬剤師になるためにかかる教育費用を紹介します。

 

 

 

 

6年制大学の学費が必要になる

 

現在の薬学部は6年制なので、6年分の大学費用が必要になります。

 

4年制大学でさえ多額の費用がかかるのに、6年ともなれば気が遠くなりそうですね。

 

薬学部の学費は、国公立か私立かによって大きく異なります。

 

ここは薬学部に限らず言えることですね。

 

国公立の場合は年間の学費は50万円ちょっとなので、6年間通っても300〜400万円くらいで済みます。

 

私立の場合は年間の学費が200万円前後になるため、6年間通うと1,200万円以上。

 

国公立の4倍くらいになってしまいます。

 

成績が優秀なら奨学金などを狙えるため方法がないわけではありませんが、一般サラリーマン家庭が捻出するのはかなり工夫が必要かもしれませんね。

 

 

 

 

そもそも薬学部は高偏差値なので大学前の学費もかかる

 

大学の費用以外も考えておかなくてはなりません。

 

そもそも薬学部の偏差値は65以上も普通なので、遅くとも中学生くらいからは成績優秀でないと厳しいかもしれません。

 

もちろん、努力次第では高校から頑張って薬学部に入ることは可能ですが、偏差値の高い高校でないと周囲の環境に流されて勉強に集中できなくなってしまうからです。

 

子供は周囲の影響を受けやすいため、環境作りは大切じゃないかと思います。

 

成績を上げるための塾や教材、予備校費用なども含めて考えると、薬学部に子供を入れるためにはトータル2,000万円くらいは必要になってもおかしくないかもしれませんね。

 

 

 

 

子供が一生困らないように薬剤師教育貯金を始める?

 

子供がどの職業を選択するかは自由ですが、高い学費がかかる職業を希望した場合の備えとして教育資金を貯めておくことは必ず役立ちます。

 

薬剤師ではないにしても、大学に行きたいと言う可能性は大いにありますし、海外留学を希望するかもしれません。

 

親としては、子供の職業を決めるというより、どの道も選べるような環境を作っておければ理想ですね。

 

高校時代に鮮烈に覚えているのは、わたしの友人の家庭です。

 

地元の国立大か東京の私立大かを迷っていた友人が「わたしの親がね、『金のことは気にしなくていいから好きな方を選べ。』って言ってくれたんだ。」と話していたのです。

 

「〇〇ちゃんの親は子供のために選択肢を提示できる力があるんだなー。」って、高校生ながらに尊敬しました。(もちろん、その子に学力があったことも言うまでもありませんが。

 

お金持ちであることがすべてではありませんが、お金があれば「選ぶ」ことができる、これもまた事実なのですよね。

 

 

 

最後に

 

いかがでしたか?今回は、薬剤師という職業について、お金事情を紹介しました。

 

人工知能の発展や薬剤師免許保持者が過剰であることを考えると、将来的にどうなるかは分かりませんが、今現在は「稼げる職業」の1つと言えるのではないでしょうか。

 

お子さまが成績優秀で理系に興味があるなら、薬剤師って職業もあるよって教えてあげてもいいかもしれませんね。

 

以上「薬剤師の給与事情を解説。元病院の給与担当が薬剤師をすすめる理由とは?」でした。

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