1年で社労士合格したMさんの「超計画的勉強方法」を紹介。無理がなくて効率的!
※この記事は2017/11/12に執筆しました。
知り合いのMさんは、わたしより前に社労士に合格した男性で、多くの社労士受験生が2〜3年かけて合格に至る中、1年で合格を勝ち取りました。
Mさんは穏やかでクセがなく、天才肌というわけでもない。
いい意味で「普通の人」なのですが、ある1点においてとても優れています。
その1点とは「計画性」。
Mさんはどんな計画性をもって社労士受験に取り組んだのでしょうか。
Mさんに会う機会があったので聞いてみました。
今回は、社労士受験生の方に向けて、1年で合格したMさんの勉強法を紹介します。
※この記事で書いてあること
Mさんの「超計画的勉強法」とは?
Mさん式「超計画的勉強法」のメリット
Mさんは計画的に勉強することで人生設計を立ててきた
自分を知り、自分に合った方法で勉強することが大切
最後に
Mさんの「超計画的勉強法」とは?
Mさんの学習法は、名前をつけるとすれば「超計画的勉強法」です。
勉強に計画を立てるなんて当たり前と思われる方もいるかもしれませんが、その徹底ぶりこそがポイントだと思います。
方法はとてもシンプルなのですが、具体的には下記の3ステップです。
1.自分が1日に集中できる時間を把握する
2.その時間で合格できる期間を考える
3.どんなに調子がよくても1日に決めた時間以上はやらない
順番に見ていきます。
1.自分が集中できる時間を把握する
人間の集中力は30分だとか、1.5時間が限度だとか、さまざまな研究結果が聞かれます。
大きく違っていることはないのでしょうが、正直なところ、個人差が大きいですよね。
もともと持っている集中力だけでなく、環境による違いもあります。
肉体労働をしている方とそうでない方では仕事から帰ってきて勉強できる時間に差があるだろうし、小さな子供さんがいて子育ての合間に勉強をする人なら、もっと細切れの時間を使うことになります。
大切なのは、今の環境下において、自分がどの程度1日に「集中して」勉強できるかを知ること。
誰が1日何時間やった方がいいと言っても、それは自分に合っていなければ意味がないのです。
Mさんはもちろん仕事をしながら社労士資格を取得しましたが、Mさんが1日に集中できる時間は3時間だったそうです。
平日も、土日も、です。
社労士の受験生でよく聞かれる悩みとして、仕事が忙しくて勉強時間が取れないことがあります。
本当に勉強時間が取れないならまだ受験する時期にないとも言えますが、
一方で、1つ確実に言えるのは「本来持っている力を集中的に勉強に発揮できれば、効率的に覚えられる」ということ。
勉強に割けられる時間が違っていても、100ある力を10しか集中できないAさんと、50ある力を40集中できるBさんとでは、圧倒的にBさんの方が有利ですよね。
自分が1日に何時間の時間を捻出でき、さらにその中で集中して勉強できるのは何時間か、分析してみたことがあるでしょうか。
2.その時間で合格できる期間を考える
これは、1日に自分が集中して学習できる時間を元に、どれくらいの期間で合格が可能かを把握するということです。
社労士で必要と言われる1000時間を目安に考えてみると、こんなふうに考える方は多いと思います。
「今10月か。ということは、来年8月の試験まで10ヶ月だから1ヶ月100時間勉強しよう。」
「半年で合格するには、1日何時間やればいいのだろう。」
Mさんの場合は逆で、
「1日3時間の勉強時間が自分は確保できるから、必要期間は11ヶ月だ。」
と、考えます。
「今から8ヶ月あるから1日4時間やろう。」
ではなく
「自分は1日3時間しか集中できないから11ヶ月かけて学習しよう。」
とするのです。
3.どんなに調子がよくても1日に決めた時間以上はやらない
最後の3つめ。
Mさんは、「これが僕の学習スタイルでもっとも重要なポイントだよ。」と教えてくれました。
1日の学習時間3時間と決めたら、どんなに調子がよくても、それ以上はやらないのだそうです。
その日はしっかり計画通りの3時間勉強したのだから、あとは自分の好きなように使います。
その代わり、3時間はしっかり死守します。
どうしても眠たい日は早く寝て朝にやるといった調整はしますが、むやみに自分を追い込んで何時間もやることはしません。
確かに、わたし自身振り返ってみて、勉強しているとノリにノッてきて、平日でも夜遅くまで4時間とか5時間とかやってしまう日がありました。
その日はいいのですが、次の日に寝不足で1時間しかできないとがよくあったのです。
それではむしろ、次の日の1時間がほとんど集中できていないから、勉強の「濃さ」では落ちてしまうでしょう。
また、本試験は1日限り。
変動的に集中できる日があるより、コンスタントに一定の集中力を発揮できる自分を作っておく方が安全です。
Mさんはこうした無駄や日における変動を避け、自身の集中力を毎日無理なく学習に注ぐことを徹底しました。
ちなみにMさんは、社労士受験にかかる費用とお金を考えて、2年以上取り組むことは最初から考えていなかったそう。
これも、「自分は頑張っても2年しか学習に集中できない。」と思ったからです。
Mさん式「超計画的勉強方法」のメリット
Mさんの勉強スタイルだと、1日に集中できる時間と試験日までの期間を考えて、ちょうどその時期に試験時期がなければ来年に先送りする必要があります。
自分が集中できる時間が3時間しかないのに、試験時期まであと4ヶ月しかない。
その状態で試験を受けることは普通しません。
3時間×4ヶ月のわずか360時間での社労士合格はほぼ不可能だからです。(天才でなければ
でも、これは初めて社労士受験を考える方ならあり得ることなので、大きなデメリットとは言えないでしょう。
むしろ、社労士試験においては
無理のない範囲で勉強ができて仕事と両立しやすい
無謀な挑戦でお金と時間を無駄にしない
という2つの大きなメリットがあります。
そもそも何のための社労士受験か
社労士の勉強が義務教育ではないこと
スポーツのように誰かと勝負をするわけではないこと
そもそも何のために取得したいのか
などを考えてみると、無理なく計画的に学習することは有益だと分かるのではないでしょうか。
逆算式は有益な考え方だが社労士受験においてはデメリットもある
よく「先に着地点を決めてそのために必要なことを考えることが大切。」と言われます。
逆算式に考えることで、今の環境に言い訳を持たせず、今できることは何かを考えることができるからです。
勉強でもビジネスでも、こちらの考え方をする方が一般的だし、自分を奮い立たせることにもなるでしょう。
しかし、逆算式にはメリットが大きい一方で、無謀な挑戦になりやすいデメリットもあります。
たとえば、「4ヶ月の短期で合格したいから1日8時間勉強しよう!」みたいなこと。
これだと、仕事を休職するか、辞める必要がありますよね。
社労士は確かに難易度が高い資格ですが、仕事を辞めてまで取得する資格ではありません。
自分が4ヶ月で合格できる記録を打ち立てたいとか、自分の忍耐力や努力できる力を試したいとか、別の目的があるならいいのですが、仕事に役立てる目的の方がほとんどですよね。
社労士の勉強をする目的から外れていかないように、適度なところで立ち止まって考えてみることも必要です。
Mさんは計画的に勉強することで人生設計を立ててきた
Mさん式勉強方法の有効性を裏付けるエピソードとして、こんな話があります。
Mさんの計画性は、何も社労士に限ったことではなく、中学生にまでさかのぼります。
Mさんは中学生の頃から決めていたことがありました。
それは、高校3年間をしっかり過ごし、行きたい大学の推薦を確実に手に入れること。
お姉さんがいて、「高校には大学の推薦枠というものがある」と知っていたMさんは、高校入学と同時に、推薦をもらうことを前提とした過ごし方を意識していたそうです。
なぜなら、自分自身で「自分は本番に弱いタイプだから一発勝負の大学受験には向かない。」と冷静に分析していたからです。
そして
授業は真面目に取り組む
中間、期末試験は一生懸命勉強する
どの科目も手を抜かない(たとえば、体育の授業で、皆がさぼりがちの持久走の授業も人一倍頑張るとか)
を徹底的におこないました。
学生として当たり前と言えば当たり前ですが、中学2年とか、高校2年とか「2年生」は中だるみしやすい時期。
推薦を得るには1年生から3年生までの間、先生から評価される必要があります。
皆が遊びに走ったり、こっそりバイトをしている中で、周りに流されずコツコツと真面目に取り組むのは、実は意外とできることじゃありません。
好きな科目は頑張るけど、嫌いな科目は手を抜いてしまうこともあるでしょう。
推薦を得られやすいのは、1つだけ飛びぬけてできる科目があるより、どの科目もまんべんなく平均値を上回る方が有利だと思ったMさんは、苦手科目も真面目に取り組みました。
Mさんの目的は1つ。
大学推薦を勝ち取ることです。
その結果、希望の大学推薦を得ることができ、皆が受験勉強や不安感と戦っている中ですでに大学進学が決まり、ストレスのない学生生活を過ごすことができたそうです。
就職も同じで、2年のときまでにほとんどの単位を取得し終わり、3年の早いうちから業界や職種研究をおこなう、当然4年になる頃には就職先が決まり、都心にあるオフィスビルで今も働いています。
社労士取得で、その会社の中の「企業内社労士」になり(※これはけっこう珍しいケースです)、お給料もアップしたそう。
まさに、計画性をもって人生設計を組み立ててきた人なのです。
自分を知り、自分に合った方法で勉強することが大切
Mさんの学習方法は、どんな人にも向いているわけではないと思います。
しかし、会社員として働きながら時間を有効活用するには効果的な方法の1つ。
よく、「わたしは追い込まれないとできないタイプなんです!」と言う人がいますが、夏休みの宿題くらいなら乗り越えることができても、1年間の勉強が必要な社労士試験だとリスクが高いんですよね。
追い込まれて最後の数ヶ月頑張っても、結局勉強時間が足りなくて不合格になる人を何人も見てきました。
1〜3ヶ月程度の短期で取得できる資格なら追い込み方法も使えますが、社労士試験では無謀な挑戦になるということです。
だからこそ、Mさんのように自分に合った方法を計画して学習することがとても大切なのです。
最後に
いかがでしたか?今回は、Mさんの「超計画的勉強法」を紹介しました。
わたしは勉強についてこんなふうに思っています。
持てる力を増やすのが勉強量
持っている力を最大限に発揮するのが計画性
勉強量で自分自身の力を底上げすることはできても、それを発揮するには計画性も必要だということです。
Mさんの学習方法は、この2つのバランスをしっかり取ったよい方法で、社労士受験においても効果的だと感じました。
社労士受験生の皆さんや、そのほかの資格取得に取り組む方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
以上「1年で社労士合格したMさんの「超計画的勉強方法」を紹介。無理がなくて効率的!」でした!
1年で社労士合格したMさんの「超計画的勉強方法」を紹介。無理がなくて効率的! 関連ページ
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