出産手当金を退職後も引き続き受け取るには?出産とお金の不安を解消!

出産手当金を退職後も引き続き受け取るには?出産とお金の不安を解消!


 ※この記事は2018/3/26に執筆しました。

 

出産にともない働けない間、生活費はどうするのか、お金の問題を不安に感じる方は多いと思います。

 

今の日本では国や健康保険からさまざまな給付を受けることができ、女性が安心して出産できる仕組みが整っていますね。

 

その中の1つに「出産手当金」がありますが、実は会社を辞めた後も引き続き受け取ることができます。

 

今回は出産手当金を退職後に引き続き受け取るための条件についてのお話です。

 

 

 

 

 

 

 

 

出産手当金とは?

 

まずは、出産手当金とはなんぞや?というお話を簡単にします。

 

出産手当金は会社の健康保険から給付されるお金で、目的は所得保障です。

 

出産によって働けない間、普通は会社からお給料はでませんので生活に困りますよね。

 

その生活費を保障するために、健康保険がだしてくれるお金です。

 

出産手当金を受け取るための大前提として、健康保険の被保険者であることと、出産により働けない状態にあることが必要となります。

 

 

 

 

健康保険の加入有無が鍵

 

出産手当金は会社がだしてくれるのではなく、健康保険の制度です。

 

会社の制度がどうという話ではなく、健康保険に入っているかどうかが鍵となるお金になります。

 

小さな事務所のようなところで、従業員が健康保険に加入していない場合がありますね。

 

そのときは国保に入ることになるので、健康保険からの出産手当金は受けられません。

 

もちろん、退職して継続受給できることはありません。

 

 

 

 

出産手当金の対象となる期間

 

出産の日(実際の出産が予定日より後になる場合は出産の予定日)以前42日目から、出産の日の翌日以後56日目までの範囲内で、会社を休んだ期間について支給されます。

 

予定日より出産が遅れた場合でも、遅れた日数分は出産手当金の対象となります。

 

 

 

 

 

 

出産手当金はいくらもらえるの?

 

標準報酬日額の2/3がもらえます。

 

実際に働いていればもらえたであろう1日の賃金のおおよそ2/3がもらえると思っておいてください。

 

 

 

会社が賃金を払っている場合の取り扱い

 

会社が恩給的に産休中の人にもお給料を払ってくれる場合、お給料と出産手当金は調整されます。

 

お給料が出産手当金を上回る場合は、そもそも出産手当金は支給されません。

 

お給料を一部だけ払ってくれる場合は、その分だけ出産手当金が減額されます。

 

出産手当金はあくまでも働けない間の生活を保障するための制度なので、お給料がもらえるのに出産手当金とダブルでもらう必要はないという考え方です。

 

 

 

 

 

出産手当金と出産育児一時金との違い

 

混同されがちな手当として「出産育児一時金」があります。

 

出産育児一時金は出産にかかる諸々の費用の補助的な給付として支給されるもので、原則赤ちゃん1人につき42万円支給されます。

 

会社の健康保険だけでなく、国保加入者でも受け取ることができます。

 

その名のとおり一時金なので、1回もらったら終わりです。

 

生活保障として継続してもらえる出産手当金とは、そもそもの性格が異なります。

 

この記事では出産手当金について書いていますので違いを押さえておきましょう。

 

 

 

 

 

 

出産手当金は退職しても受給できるのか?

 

 

では、出産手当金は退職しても受給できるのかについてのお話に移ります。

 

結論を先に言うと、出産手当金は退職後も引き続き受け取ることができます。

 

「継続給付」と呼んだりします。

 

ただし、以下2つの条件があります。

 

1.退職日前の1年間、健康保険に引き続き加入していること

 

2.退職時に出産手当金を受けているか、受けられる状態にあること

 

それぞれ見ていきましょう。

 

 

 

 

 

退職日前の1年間、健康保険に引き続き加入していること

 

出産手当金を退職後にも引き続き受け取るには、健康保険の被保険者期間が1年以上必要となります。

 

1番分かりやすいのでは、社会保険適用の今の会社で正社員として働いていて、すでに1年以上経過している人です。

 

ここでのポイントは「引き続き」ということで、1日も空白なく1年以上健康保険に加入していることが条件です。

 

たとえば転職者。

 

今の会社は半年しかいないけど、前の会社で半年以上健康保険に加入しており、1日も間をあけることなく転職しているなら対象になり得ます。

 

また、出産手当金そのものをもらえる要件に、健康保険の被保険者期間は関係ありません。

 

たとえ入社して1年以内に妊娠したとしても、出産手当金の対象にはなり得ます。

 

一方、出産手当金を「退職後も引き続き受け取るには」、1年以上継続して被保険者である必要があります。

 

この違いは大きいのでよく理解しておきましょう。

 

 

 

 

正社員以外でも健康保険加入ならOK

 

パートや派遣、契約社員でも健康保険に1年以上入っていれば継続給付を受けることができます。

 

ただし、いつの時点から健康保険に加入となっているのか、本人も自覚していないケースがあるので注意です。

 

たとえば、パートとして入社した当初はシフトが少なめだったけれど、途中から増やしたケース。

 

就業日や時間を増やしたタイミングで健康保険に加入しているかもしれませんので、必ずいつ加入したか確認する必要があります。

 

派遣も同様で、こちらは派遣元に聞けば健康保険の加入期間はすぐ確認がとれるはずです。

 

 

 

 

国保に加入していた人は注意

 

ここで言う健康保険とは、会社の社会保険のことです。

 

自治体が運営する国民健康保険(国保)ではありませんので注意してください。

 

国保では出産手当金のような所得保障の給付義務はありませんので、出産手当金が受けられないことが多いです。

 

自治体の取り組みによっては受けられる可能性はありますが、どこの自治体も財政赤字なので優先度が低いのです。

 

たとえば、こんなケース。

 

A社で2年健康保険に加入→退職後3ヶ月国保→B社に再就職後7ヶ月

 

この場合はいくらA社で2年健康保険に加入していても、一旦国保に加入していることで健康保険の継続加入歴がリセットされています。

 

B社で出産手当金の継続給付を受けることはできません。

 

B社では出産手当金自体は申請できますが、退職する場合の継続給付は受けられないということです。

 

 

 

 

退職時に出産手当金を受けているか、受けられる状態にあること

 

この条件は2つに分けて考えることができます。

 

1.退職時に出産手当金を受けている

 

2.退職の時点では出産手当金を受けていないが、受給権が発生している

 

となります。

 

1は分かりやすいですね。

 

すでに出産手当金の申請をして実際に受けているので、自分でも分かるはずです。

 

2は少し注意が必要です。

 

そもそも出産手当金は労基法上の産前産後休暇(産前6週間、産後8週間)中を想定した所得保障なので、産前期間に入ってから退職することが必要です。

 

産休に入る前に退職しても出産手当金の受給権が発生していませんので、継続給付も何もありません。

 

そして、ここでもっとも大事なことは、退職日に出勤しないことです。

 

職場への挨拶まわりや自分の備品を持ち帰るために出勤すると、継続給付が受けられなくなります。

 

出産手当金は出産で働けないことが条件なので、出勤した時点で労務可能とみなされてしまうからです。

 

産休に入る前に挨拶や片づけをしておきましょう。

 

※傷病手当金に関しても同じ考え方をしています。

 

 

 

 

最後に

 

いかがでしたか?

 

出産手当金の継続給付についてのお話でした。

 

出産時には心と体はさまざまな不安を抱えるはずですから、お金の不安だけはなくしておきたいですね。

 

継続給付に関しては少し注意が必要でもありますので覚えておきましょう。

 

参照:全国健康保険協会

 

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