退職金と年金は老後の資金として本当にあてにできるのか?

退職金と年金は老後の生活費として本当にあてにできるのか?


 ※この記事は2019/3/10に執筆しました。

 

 

でも書きましたが、老後の資金は数千万円単位で必要です。

 

ただ、数千万円を単純に貯金でまかなうわけではなく、退職金や年金収入があることを前提として老後資金を算出することが一般的です。

 

世の情報の中には退職金が2000〜2500万円程度あることを前提に老後資金を計算されているケースがありますが、これに当てはまる方はどれくらいいらっしゃるのでしょうか。

 

「新卒から大企業に入り、定年まで勤めた方」

 

こうしたケースを除き、退職金や年金はあてにし過ぎないことが大切です。

 

その理由を解説します。

 

 

 
 

 

 

 

 

 

退職金は2000万円もないと思っておくべき理由

 

 

 

厚労省のデータによれば、勤続20年以上かつ45歳以上の退職者のうち、大卒の1人あたり退職金平均額は2280万円です。

 

参照:退職給付の支給実態

 

立派な数字ですが、これには違和感を覚えます。

 

 

 

 

退職金担当として2000万円レベルに出会ったことが稀

 

わたしは全国で1万人以上の従業員をかかえる病院グループのひとつに勤めており、退職金の担当をしていました。

 

しかし、これまで退職金で1000万円を超えた方に出会ったことはごく稀です。

 

基本的に医師か薬剤師ですが、それでも1000万円前半だったと記憶しています。

 

一般的に高収入職業といわれる医師や薬剤師でも2000万円ありませんので、他の職業の方では2000万円もないことが普通ではないでしょうか。

 

もちろん、職種だけでなく会社規模や業績によりますが、「退職金って普通は2000万円くらいあるんでしょ?」と思っておくことには注意が必要だということです。

 

 

 

 

 

退職金がない中小企業も多い

 

わたしが一番長く勤めた中小企業では、そもそも退職金制度がありませんでした。

 

正社員も含め、社員には皆退職金がありません。

 

世の中には「退職金は必ずもらえるもの」と誤解されている方がいるようですが、退職金は給与と性格を異にしますので、確実にもらえる保証はありません。

 

また、退職金とは名がつくものの、数十万円くらいで、餞別やお礼金のような意味で支給されるパターンもあります。

 

 

 

 

転職すると退職金は清算される

 

現代は転職が当たり前になった時代である点にも注意が必要です。

 

退職金は通常、勤続年数に応じて増えていくように計算されます。

 

転職するといったん清算されてしまうため、会社員としては30年、40年と勤めたとしても、転職を繰り返している場合のトータルではそれほど高くならないのです。

 

現在のお勤め先では退職金があっても、転職の可能性があるなら、同じように恵まれた制度があるとは限らないと知っておく必要もあります。

 

また、転職しても、そのときもらった退職金を老後のために全額残しておけばまだよいでしょう。

 

しかし、転職活動の費用、失業中の生活費などで使ってしまう方も多いのではないでしょうか。

 

転職活動は想像以上にお金がかかるものです。

 

 

 

 

住宅ローンは65歳以降も払い続けることが多い

 

住宅ローンがある方の中でも、支払い期間を65歳までに設定している方ばかりではないはずです。

 

多くの銀行では住宅ローンの完済時年齢を「80歳まで」と設定していますので、65歳以降も支払う設定になっている方は大勢いらっしゃるのではないでしょうか。

 

婚姻年齢自体が上がっていますので、結婚して持ち家を購入する頃には30歳なかば以降になる方も多いです。

 

そこから35年ローンを組めば完済時には70歳前後ですね。

 

退職金をもらうということはイコール会社を辞めることですが、その後も住宅ローンの支払いが残っていれば、それに充てるしかありません。

 

住宅ローンが支払い終わっていても、そろそろリフォームが必要になっている頃でしょう。

 

たとえ退職金が満足のいく額だったとしても、全額自由に使えるとは限らないわけです。

 

また、最近では厚労省のデータが間違っているとの報道もありますので、ますますあてにできない金額といえます。

 

 

 

 

 

年金収入が月14万円もない理由

 

 

 

でご紹介しましたが、老齢厚生年金の平均月額は14万円ほどです。

 

夫婦が二人とも厚生年金加入者であればそれぞれがもらえますので、老後に生活するだけの余裕はありますね。

 

しかし、1人あたり14万円はあまりあてにできない金額です。

 

その理由をお伝えします。

 

 

 

 

厚生年金に加入し続ける人ばかりではないから

 

現在、厚生年金をもらっている人たちの多くは、新卒から定年まで厚生年金に加入し続けた人たちです。

 

時代的に終身雇用が当たり前の団塊世代も多く含まれていますので、今の平均受給額と今後の受給額とは背景が異なることになります。

 

たとえば、わたしは現在フリーランスになっていますので、OLだった10年ちょっとしか厚生年金の加入記録がありません。

 

今は国民年金しか払っていませんので、定年まで会社員だった方よりもずっと低い年金額になってしまいます。

 

皆さんの中でも、

 

失業で一時的に国民年金のみになった期間がある
パートになり配偶者の扶養に入った期間がある
自営やフリーランス化した
フリーターやニートで国民年金すら払っていない

 

こんな方もいるでしょう。

 

その間、厚生年金保険料は支払っていませんので、その分年金額も低くなります。

 

 

 

 

給与が低いと厚生年金も低いから

 

標準報酬月額が低い方は、受給額も低くなります。

 

標準報酬月額とは、厚生年金保険料や給付額の算定基礎となるもので、ごく簡単に言うと給与額のランクのようなものです。

 

賞与の場合、算定の基礎となるものを標準賞与額といいます。

 

給与や賞与が高い人ほど保険料を多く支払いますので、その分年金も多く受け取ることになります。

 

反対に給与や賞与が低い方は、平均の14万円よりはるかに低い額になる場合もあるということです。

 

介護業界や飲食業界など、低賃金が問題視されている業界はまだまだ多数あります。

 

そうした方と、業績絶好調の業界で働かれている方とは、年金額にも違いが生まれるでしょう。

 

 

 

 

年金制度は破たんする?

 

年金制度の破たんと聞くと不安になりますが、今のところ、将来年金がゼロになるとは考えにくいものです。

 

老齢以外にも障害や死亡に対しても給付されますので、まずは保険料を納付することは確実にしておきたいところです。

 

ただし、年金受給開始年齢については検討が進んでいるという話もあり、ある程度覚悟しておかなくてはならないでしょう。

 

現状では65歳からですが、67歳、68歳、あるいは70歳といった話もでています。

 

年金制度自体が破たんせずとも、受給開始年齢が引き上げられれば、それは負担が増えることに変わりはないのかもしれません。 

 

働き続ければよいといっても、体力や気力面で個人差も大きく、そう簡単ではないように思えます。

 

 

 

 

最後に

 

いかがでしたか?

 

今回は退職金や年金が老後の生活のあてにできない理由を紹介しました。

 

少し深刻な話になりましたが、何も悲観的になろうということではありません。

 

実際の問題点を知ることで、ではどのように備えるべきなのかを考えることにつながるはずです。

 

具体的には、このサイトでも何度もお伝えしているように、収入源を複数もつこと、自動収入を少しでも増やすことを今のうちから考えておきましょう。

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